東京都中央卸売市場「大田市場」の調査・視察
7月15日(土)あさ6:40、青果の一大市場である東京都中央卸売市場・大田市場に現地調査・視察に行ってきました。
村山市や尾花沢市、大石田町が産地である「尾花沢すいか」は夏すいか生産日本一であり、その出荷のスタートにあたり、村山市長、尾花沢市長や大石田町長、JA村山組合長がトップセールスとして市場関係者に挨拶と依頼をしておりました。
尾花沢すいかのふるまいがあり、大勢の市場関係者が「うまい!」の言葉を発しながら食しており、あっという間に準備していた300食がなくなりました。
われわれ有志県議団としても、東京青果の川田社長に「すいか」をはじめ県産品を大いに扱っていただけるようお願いをしてきました。
ただですら広い市場を歩くのは大変でしたが、山形県産の青果があちこちに並んでおり、これを見るだけでも、さらには大竹部長からは「山形県産の青果は評価が高い」という言葉を聞いて、嬉しい限りです。
市場を見て回った後は、ご案内していただいた大竹部長とあらかじめ質問事項を申し上げた内容について意見交換をしたところです。
1 日本人の青果に対する消費性向はどうなっているか?
→かつて見られたような箱買いは激減し、少量で購入する傾向があり、また多品目になっている。また、カット野菜やミックス野菜として出回っているように、加工用として市場から出ていく割合が多くなっている。
→果実はブランド指向があり、県や市町村単位だけでなくJA単位ほどまでなっている。生産者は果実生産からリスクの少ない野菜生産にシフトしていて実際、スイカ産地で有名な熊本がトマトにシフトしている。
→温暖化の影響は少なからずあるが、産地は温暖化を技術力でカバーしている様子で、その傾向が続くと思われる。
2 海外からの輸入の影響は?
→青果に関しては、国内で輸入品の脅威は感じられない。かつてマンゴーは輸入だったが、品質もよい国内産が主力になっている。
→ネギなどは、大手たこ焼き販売など大量の加工用では中国産であり、品質重視の少ロットでは国内産とすみ分けができている。
→カボチャ、ブロッコリーなどは、輸入品が入ったことによって、逆に年じゅう食べる習慣になり、国内生産も増え、良い影響を与えている。
3 国内とくに山形県からの輸出についてはどうか?
→サクランボ、リンゴ、ラフランスなど世界に出しても遜色ないものが多数あるものの、価格競争に巻き込まれるまで輸出にこだわる必要がないのではないか。輸出は甘い夢をみないほうが良い。国・県が輸出を奨励していて補助金などがついているから今のところ良いが、本来の商売ではない。
4 その他(山形県から関西圏への県産品拡大について)
→輸送問題(法改正)があり、流通が最大のネックになっているが、逆に東京の市場を経由することで輸送問題を軽減して関西圏に山形県産を販売できるのではないか。
などなど、とてもとても有意義な意見交換になりました。
全国の産地の現状を知る市場の実際の意見を参考にして、今後の山形県農業振興に結び付けていきます。